白杖の効用

仙台の駅前近くの一角に、仙台朝市があります.そこで買いものを済ませ、幅の狭い路地から広いおおきな通りに車ででようとしたときのことでした.その交差点は、最近増えてきた歩車分離式で、わたしは最前列から2番目にいました.信号が青になったので徐行しながら前の車についてゆっくり進んでいたそのとき、右側から突然、白杖が現れたのです.なんと視覚障害者が左右にゆらゆら揺らしながら平然と歩いてきたのです.わたしは左折する方向に目を向けていたせいで、一瞬気づくのが遅くなったようです.幸い、お互い接触せずにすみましたが、ヒヤリとしました.前輪を横断歩道域に入れた状態で停車、その人が渡りおえるのを待ちました.

 

白杖をもった人を見つけた場合、周りの歩行者の声かける、場合によっては手をつないで手前で立ち止まる、などのちょっと配慮があれば、と思った次第です.もちろん、わたしたちドライバーは、赤信号を堂々と渡る障害者がいることを「からだ」で憶えておきましょう.

 

さて、わたしたちの家族会にも半空間無視の障害の人がいます.視覚的には見えているのですが、たとえば左側全体が「見えない(意識できない)」という意識障害で、頭頂葉などの損傷が原因とされます.この障害では、混雑した歩道やデパートなどで人と接触することがあり、因縁をつけられたりトラブルの原因にもなります.なぜかというと、周りのひとは障害者と気づくことができないからです.家族やコーチと一緒の場合は腕をがっちり組んで歩行すれば周りとの接触は避けることもできますが、当事者が一人で出かける場合はたいへん心配になります.しかし、もし白杖を携帯させるとどうでしょうか?周りもとっさに状況がわかり、接触・衝突の確率は小さくなるのではないでしょうか.そうすると、半空間無視の障害をもっている人も、行動範囲が広くなるのではないでしょうか.

 

障害者が健常者といっしょに社会に暮らす場合、白杖がお互いの安心、安全に役立つシグナルやマーカーとなるよう、その効用を生かしていきたいものです.

ある覚醒体験!

白取春彦さんのケアノート「突然苦しさ消えた ー 父の介護やるしかない」(読売新聞)(リンクはここ)「事実を認める、ありのまま受け入れる」、というある日突然の覚醒体験が記されています。

家族会員による文集「希望」はこちらから

岩手県安代の「希望の丘」への研修旅行はここ