シャロームの会通信

今日の言葉

 

『時間』

 
 
いくらあっても足りないのが時間です。特に多くの仕事に忙殺されている
現代です。どうしたら時間を有効に使うことができるのか?
 一口に仕事と言っても、「こなす仕事」「さばく仕事」「やらなくても
よい仕事」と数多くの種類があります。
 「こなす仕事」とは、他人任せでなく、自分で優先順位を立ててやらなく
てはいけない仕事のことです。つい、これを後回しにしてしまったり、人任
せにしてしますと、人生の大半を無意味なものにします。机に向かい、紙に
書き、多くの仕事の仕分けをしっかりして、1日を、一週を始める事は大き
な収穫をもたらします。
 「さばく仕事」とは、自分でなくても他に代行してもらうことができる
仕事です。これを仕分けることができると、あなたの優先順位の高い仕事に
専心することができます。
 「やらなくてもよい仕事」は、人はしなければならない仕事よりも、つい
「したい仕事」をしてしまうものです。結果その事に時間を取られてしまい
ます。
 「時間がない」と言っている人は、別の見方をすると「目的のない人」
です。目的のはっきりしている人は、時間がちゃんとあるものです。しなく
てもよいことをしないからなのです。目的をもち、優先順位をつけていくと、
「するべき仕事」も自ずと見えてきます。

 

『幸せは自分もち』

 
 あなたは今幸せですか?
 「幸せでない」と言う人は「私は悪くない」「悪いのは私以外の人や
環境である」と主張しているのと同じことなのです。「私は幸せでない」
と言う言葉の背後には、他者や状況に対して「誰かこの責任をなんとか
して」という甘えが隠されています。このような心の姿勢では、いつまで
たっても幸せは訪れません。幸せは自分もちです。人生は結局、自分自身
の生き方、考え方が全てであることをいつも覚えることです。「今、私は
どのように前向きに考え、その考えから何が実践できるか」と挑戦し続け
るところに、あなたの人間としての魅力が増し、日毎に人生が輝いていく
のです。
 黒人初の大リーグ選手となったジャッキー・ロビンソンは、それまで野
球は白人のスポーツだったため、人種差別との壮絶な戦いと向き合わざる
を得ませんでした。彼の有名な言葉に「不可能の反対語は可能ではない。
挑戦だ」「私の嫌いなことは負けることだ」があります。彼がいつも心し
たことは挑み続けること。諦めて負けてしまいそうになる心との戦いでし
た。挑戦していくとき「環境が人間をつくるのではなく、人間が環境を変
えていく」という人生が始まるのです。

 

自身に満ちた人


 自身に満ちた人は、驚くほど素直で力強いものです。そしてまた、ユーモアが
あり、とてもユニークです。さらに温かさがあるばかりでなく、情熱的で、人を
もその中に巻き込んでいく力を持っています。
 逆に自信のない人は、自分の小さな重荷や暗い部分を隠そうと思いを秘め、時
に緊張し、自分を押さえつけて生きています。この違いは、ナンバー・ワンにな
ろうとする人生ではなく、オンリー・ワンになる人生から生じます。自分らしさ
を見つけ、自分らしさを修練した人にのみ与えられる人生がオンリー・ワン人生
です。
 どんな状況をも祝福に変え、生き生きした喜びに満たされ、充実した人生を生
きる秘訣は、人と比べないで生きることです。周りや人を見てしまうのではなく、自分らしさを見つけ、人の真似をせず、自分らしい人生を生きる訓練と修練に励むことです。
 そのような自信がつくと人生が好循環するからです。そして自分に自信をつけ
ようとする人は、他人を慰め、ほめてあげることです。自身を持ちましょう。

 

人間の証明

 
 一つのつまづきによって、人生すべてが台無しになったように感じる人が
います。こういう人々にとって人生はチャレンジする場ではなく、戦場です。
この人たちに共通するのは、自分に対する強い完璧主義です。完璧でないと
自分がこの世界に存在してはならないと思っているのです。しかし人生は、
戦場ではありません。あなたがあなたとして命輝いて生きる舞台です。二三
度つまずいたからといって、また自分としては致命的な失敗をしたと思って
も、それだけであなたを排除するほど世界は不寛容ではありません。以下の
三段論法は真実です。
(1)人間は失敗をします。
(2)あたなは人間です。
(3)ゆえにあなたは失敗をします。
 失敗をすることはあなたが人間であることの証明ですが、人生が終わって
しまった証ではありません。失敗は確かに痛い経験です。ただ、人生つまづ
くことが恥ずかしいのではなく、つまづいて立ち上がらないことが恥ずかし
いのです。さらに言うなら、しばらくの間倒れていても、時満ちて立ち上が
ることができるときが必ずきます。そのときこそ、あなたが新たに確かな成
長を遂げる時です。

 

人と人をつなぐもの

 
 人と人のつながりが薄れていると言われる昨今ですが、それゆえに人と人を
つなぐ「接着剤」が必要とされる時代です。では、その接着剤とは、いったい
何でしょうか?それは「謙虚さ」です。お互いに謙虚にへりくだっていく中で、
お互いの持ち味が引き出され、自分も人も活かされる、そんな人間関係が生ま
れるのです。
 日本でなぜ、今こんなにも人間関係が希薄になってしまったのか。各界の人
々が口を揃えて言っているのは、日本人全体が「謙虚さ」を忘れたからだとい
うことです。
 戦後の日本は、まさにバベルの塔を築くかのような勢いで、努力と頑張りで、
高度経済成長をひた走り、上へ上へと伸びてきました。しかし、豊かになれば
なるほど、上に伸びれば伸びるほど、日本人全体が「謙虚さ」を忘れ、傲慢に
なってしまいました。そして今、謙虚さという接着剤を失って、人と人のつな
がりは薄れ、ガタガタと日本というバベルの塔がくずれはじめている。それが
現在の日本の姿でしょう。
 この大不況・経済危機は、真の「謙虚さ」を学ぶ最高のチャンスです。自分
の慢心を反省し、へりくだっていく中に、人みな生きるという、温もりにあふ
れた社会が、家庭が、そして日本が建てあげられていくのです。

 

感謝を忘れない

 
 人は、何に悩んでいるのか?圧倒的に多いのは人間関係です。なぜ職場を
辞めたのか?「人間関係」。最近、ある青年が瀬戸内海を泳いで渡って、刑
務所から逃げ出しました。その青年はなぜ?と聞かれて「人間関係」と言い
ました。なぜ学校に行くのがツライのか?「人間関係」。判で押したように、
人々は人間関係で苦しみます。
 極論を言えば、場所は関係ないのかもしれません。人間関係能力さえしっ
かりと身につけることさえ出来れば、私たちはどこでもそこを天国に変えて
いく力をもっているのです。
 どうしたら、人間関係能力を身につけることが出来るのでしょうか?色ん
なテクニックを学ぶことも大切ですが、「感謝を忘れない」ということは言
うまでもありません。
 ある人は、人から良い情報や頂き物をしたら、三回は感謝するとおっしゃ
っていました。これを実践していると、人間関係の問題はほとんど経験した
ことがないとも教えて下さいました。小さな感謝から始めてみましょう。人
間関係が変わります。

           
滅ぼす言葉、生かす言葉

 
 小栗上野介(1827〜68年)は幕末に活躍した幕臣です。横須賀造船所を
造り、軍備を整えました。最終的には上司の反対に遭い実現できませんで
したが、小栗が指揮する幕府軍と戦争をしていたら、官軍は完敗していた
だろうと、官軍の軍師大村益次郎に言わしむるほどの俊才でした。
 この天才小栗がこう言っています。「一言で国を滅ぼす言葉は、『どう
にかなろう』の一言なり。幕府が滅亡したるはこの一言なり」。
 さて小栗の時代から約400年前に活躍した名僧、一休禅師(1934〜1481年)
のことです。彼は「自分が死んだら、この箱を開けるように」弟子たちに
命じていました。そして一休禅師が、天寿を全うした後、弟子たちが、そ
の箱を開けると「大丈夫、何とかなるだろう」と書いてありました。その
言葉を読んで、多くの弟子たちが心を救われたそうです。
 何と対照的な話でしょう。同じ言葉で滅びるという人もいれば、救われ
ると説く人もいる。一元に生きるとは360度思考で生きることです。一つの
出来事を様々な視点で見る訓練をしていきたいものです。

 

人生のプロ

 
 日本体操界を牽引している内村航平選手が、「プロフェッショナルとは何
ですか?」という問いに「愛です」と答えておられました。深い言葉ですね。
 ここで、その意味をあなたならどうお捉えになるか、1〜2分ほど考えてみ
て下さい。きっとあなたならではの素敵な答えがいまれたことと思います。
 さて、内村選手ご本人は、その真意をこうおっしゃいました。「体操をや
っていて辛いことばっかりなんですけど、いいことと悪いことひっくるめて
大好きというか」「大好きじゃ収まらないですよね。だから愛なんですよ」。
いいことと悪いことの両方を受け入れていることが、愛であり、プロである
という彼の言葉に心打たれました。
 人生も同じではないでしょうか?「なんで私だけこんな困難試練が、立て
続けて起こるのだろうか?」とグチを言いたくなるということは、まだ人生
を愛していない証しなのかもしれません。いいことも悪いことも両方起こる
のが人生、それを両方含めて受け入れていくことこそ、人生の醍醐味、人生
のプロの勘所です。

 

『心の筋肉を育てる』

 
 アメリカのコラムニスト、アン・ランダーズは、「チャンスというものは、 多くの場合、辛い経験に姿を変えてやってくる。だからほとんどの人はそれと気づかない」と言っています。ピンチはチャンスのきっかけになる可能性 があり、実り豊かな人生を生きている人は、このことを単なる精神論ではな く、本当にそう思っているから成功していくのです。
 「かもめのジョナサン」で有名な作家のリチャード・バックは「すべての 困難は、あなたへの贈り物を両手に抱えている」と言い切ります。試練に遭 遇したら、「ここにどんな私へのプレゼントがあるのだろう?」と考えてみ ましょう。その習慣が文字通り「試練を宝にする」あなたの心の筋肉を育てるのです。
 経営学の神さまピーター・ドラッカーは、日本民族こそ世界最強の問題処理民族であると言っています。確かに日本人は、大化の改新、応仁の乱、蒙古襲来、明治維新、第二次大戦、東日本大震災などの様々な国難をことごとく乗り切り、ピンチをチャンスに変えてきました。そのDNAはあなたにもきっと受け継がれています。どんなときも大丈夫。試練の中にこそ宝があります。

 

『謙遜というパイプ』

 
 物忘れをするようになた親御さんに対して、どうしても家族をはじめ周りの人は手を抜く傾向があります。「どうせ言ってもすぐ忘れるし…」「何度も同じ話しかしないし…」「何度言っても言うこと聞かないし…」と上から目線になりがちです。
 相手にイライラするということは、自分が傲慢になっている証です。 いくら親御さんの物忘れが進んだとしても、親御さんの人格(being)は変わりません。関わる側は、よりいっそう人格的な対応を学ぶチャンスです。相手と同じ位置まで降りていって関わる。さらに相手のいる位置よりもっと身を低くして関わらせていただくことです。穏やかに、謙遜に、へりくだって接すると、あなたの愛が、親御さんへのbeingに届きます。愛は謙遜というパイプによってのみ流されるからです。
 これはなにも物忘れをする親御さんに限ったことではなく、すべての人間関係に該当します。人間関係が豊かな人とは、謙遜な人です。謙遜というパイプから流れ出たあなたの愛が、あなたと周りの人の心を潤します。

 

『怒りの正体』


 怒りは、その人の指紋です。怒りはみな個人的なものだからです。怒りとはその人が「何を一番大切にしているのか」を教えてくれる感情です。隣のお子さんに対しては、全く腹が立たないのに、我が子には怒りが湧く。それは我が子のことを親であるご自身が一番大切に思っているからです。この視点で見るならば、「怒りの正体は愛」とも言えます。以前、そうメッセージをしたところ、多くの反響を頂きました。「え?」と驚かれると同時に、「確かに…」と頭でなく心で納得され、自分や相手の怒りの背後にどんな「愛」が込められているのかに思いを馳せられた方が多くおられました。
 相手が、あなたに怒りをぶつけてくるとしたら、それはあなたのことをあいし、あなただったらこの自分の怒りを受けとめてくれるに違いないと思っているのでしょう。
 「相手は起こっているのではなく、分かってもらいたいのだ」と変換してみると、怒りの背後に愛が見えてきます。「怒りの正体は愛である」。この視点をもって、自分の怒りや相手の怒りに向き合いましょう。

 

『アラハン時代』
 
「人生、50年」と戦国の英雄、織田信長は詠いましたが、現代日本では男女共に平均寿命が80を優に超える時代です。数百年前までは100歳以上の方は、百数十人でしたが、今は6万5千人以上の方がこの国におられるそうです。
 かつては20歳から60歳までの40年が、「人生最高の時」と言われましたが、これからの時代は60歳から100歳の40年が、「人生の黄金期」と言われることになるでしょう。サッカーの試合に、前半と後半があるように、あなたの人生にも前半と後半があるのです。「アラハン時代の到来」と言っていいでしょう。その意味は「アラウンド・ハンドレット(百歳前後の意)」の略です。このアラハン時代にあって、あなたは人生をどう歩まれますか?
 アラハン時代を命輝いて生きるためには、まずはあなたの人生の目的、さらに言うなら「使命」を明確になさることです。使命は「命を使う」と書きます。「この命を何のために使うのか?」が鮮明になればなるほど、今自分は何をしなければならないかが分かってきます。

 

 

道は必ず開かれる
 「困った、と言うことを金輪際言わない」と言ったのは幕末の英雄の一人、
高杉晋作です。その言葉通り、彼は、15万の幕府軍をたった4千人の兵で翻弄
し破っています。この勝利により、時代は明治維新へと大きく舵(かじ)を
切ることになります。
 人は「困った」と言った時点で思考が停止することがあります。そうすると、
知恵が出てこなくなります。この点について高杉はこう言っています。「そう
なれば、窮地が死地になる。活路が見い出されなくなる」「死地に陥ればそれ
でおしまいだ。だから俺は『困った』の一言は吐かない」。
 「はじめに言葉ありき」。困ったことは起こりません。『困った』と言った
時点で、目の前のことが困ったことになるのです。「必ず道が開ける」と宣言
し、「どうしたらいいか?」を考え抜き、祈り抜くときに、道は自ずと開かれ
ていきます。
 最後に高杉晋作のこの言葉をあなたに送ります。「人間、窮地に陥るのはよ
い。意外な方角に活路が見い出せるからだ」。道は必ず開かれます。

 

『一つに焦点』 
仕事の数が多く、「忙しい、忙しい」と言っていた人が、仕事の数を減らすよう
助言されました。最後に、仕事が一つになって、忙しさの原因は数が多いからではなく、一つを全うできてないからであることを見い出したそうです。人生とは数の多さではなく、一つを確かにというプロセスなのかも知れません。
 日本画の巨匠、横山大観の「竹に雀」をテーマにした絵があります。その絵を年代別に追って見ると、四十代は雀が五羽描かれており、五十代は四羽、六十代で三羽、七十代で二羽、そして八十代になると、大観は一羽しか描いていません。しかし、その一羽は生き生きとして、生きるものの命を伝えていると言われています。
 私たちはつい数多くのことに思いを向けますが、一つのことから命をくみ取ること、それが人生の最終目的ではないでしょうか。「しかし、無くてならぬものは多くはない。いや、一つだけである」とキリストは言いましたが、あなたにとって「一つ」は何でしょうか。そこに焦点を当てていくことが、人生をより豊かなものにします。

 

『人間関係の杭』

 ある人が、夫婦を川の中に立っている二本の杭に例えました。夫婦の関係とは、杭と杭の間にある網だというのです。「似たもの夫婦」という場合は、杭と杭の間隔が狭いので、網も張りやすいのですが、漁獲量は少ないことになります。しかし、あまりにも自分と異なる場合は、杭と杭の間に距離があるため、網を張るのは大変です。ところが、一度網を張ると、漁獲量は多くなります。
 これは、夫婦ばかりでなく、人間関係でも同じことです。つい自分と持ち味が
違ったり、状況が異なると、網を張るのが困難でもあり、また面倒にもなります。しかし、異なるからこそ、そこに自分の世界と違った、新しい気づき、そして新しい体験をすることができるのです。
 組みしやすい相手だけでなく、あえて組みしにくい、相手と組むことは、あな
たの人間としての器を大きくします。自分とタイプの違う人は、あなたをより成
長させるために、あなたの目の前にいるのです。あなたの人間関係の杭の幅は広
い方ですか、それとも狭い方ですか。

 

最高の自分になる

 

 落語家・立川談志さんが弟子に言った言葉です。「己が努力、行動を起こさずに、対象となる人間の弱みを口であげつらって、自分のレベルまで下げる行為、これを嫉妬と云うんです。(中略)本来ならば相手に並び、抜くための行動、生活を送ればそれで解決するんだ。しかし人間はなかなかそれができない。嫉妬している方が楽だからな」。
 「嫉妬するということは、努力不足」と言わんばかりです。「嫉妬する暇があったら、努力して成長しろ!」とハスキーな談志師匠の声が聞こえてきそうです。
 「最高の人間になるのではなく、最高の自分になる」。これが人生の目的です。最高の自分を生きていたら、嫉妬することはほとんど無くなるでしょう。スミレはバラに嫉妬はしません。カモメは白鳥に嫉妬しません。
 ひたすら自分を生きることに全力投球していたら、人と比べる余裕は確かになくなります。キュウリがメロンになろうとするから不安がうまれるのです。今日も一日、あなたがよりあなたであることに励みましょう。


   田中 信生 著 『週間一元ファックス 2017年1月18日第742号』
 (トータル・カウンセリング・スクール発行/⇒ http://www.kojochurch.com )

 

感謝すること

 

 「感謝すると良い。感謝は大切だ」と知っていることと、実際に「感謝する
こと」は、天地の開きがあります。言うまでもなく、大切なのは、「感謝する
こと」です。
 心理学者のロバート・エモンズとマイケル・マッカローは、一連の研究の中
で、被験者を二つのグループに分け、一つのグループには「ちょっとしたこと
でもよいので、毎日感謝できることを五つ書いてもらう」という実験をしまし
た。
 毎日1~2分、感謝する時間をもったことは、思いがけない効果をもたらし
ました。感謝することを考えたグループは、何もしなかったグループに比べ、
人生をもっと肯定的に評価できるようになっただけでなく、幸福感が高くなり、
前向きな気分を味わえるようになったそうです。(ハーバードの人生を変える
授業、ダル・ベン・シャハー著  大和書房)
 Think(考える)の語源はthank(感謝)と同じだそうです。確かにアルファ
ベット一文字の違いですよね。「感謝」を「考える」習慣をつけたいものです。
その習慣こそ、私たちを幸福にし、逆境を乗り越える力となるのです。
  

 

『恩恵発見のすすめ』
 試練、困難にただ耐えるということは、なかなかやりがいのあることです。
避けることのできないことであれば尚更です。
 そんな時にこそおすすめなのが、その試練の中に、どんなに小さなことでも
よいので、プラス面を見出すことです。試練は形を変えた恵みです。「こんな
悲劇的状況の中にあっても、プラス面を見出せた」ということがその人の自信
になります。これを専門用語でベネフィット・ファインディング(恩恵発見)と
言います。恩恵発見を得て耐えるのと、そうでないのとではその差は歴然です。
言うまでもなく、前者の方が耐えやすく、試練からの回復を助け、そして何よ
りも人として成長することができます。
 よく申し上げることですが、困ったことに出会ったら「よかったね」と宣言
して、後から「なぜよかったのか考える」ことです。そう考えることができた
自分を誇りに思えるように必ずなります。こんなシンプルな習慣があなたの人
生をさらに豊かなものにします。

 

『現実正解』

 「現実正解」という言葉があります。それがたとえどんな現実であったと
しても、それが目の前にあるということは、それが現実たり得る理由がある
のです。だから、現実は正解であるというのです。
 現実がなかなか受け入れられないというのは、だだっ子と同じです。大人
は、その現実を静かに受け入れます。現実を受け入れることは強さを生みま
す。そしてその強さは前に進む力になります。極論を言えば「現実を受け入
れないから弱い」のです。受け入れると現実は強みに変わります。そして、
そこで私たちはハタと気がつきます。現実はそもそも味方だったのだという
ことを。
 では、どのようにしたら、現実を受け入れることができるのでしょうか?
それは心ゆるせる人に、腹を割ってその現実を話すことです。「聴す」と書
いて何と読むと思われますか?なんと「ゆるす」です。自分の現実をちゃん
と聴いてもらうことによって、私たちはその現実がそこにあることを「ゆる
す」ことができるのです。

 

『doからbeへの変換』

 スマートフォン、ユーチューブ、フェイスブックにツイッター、50年前には
誰も想像できなかった現実と豊かさの中に私たちは生活しています。
 その一方で、我々の心は常に外からの刺激にさらされ、知らず知らずのうち
に疲れているのかもしれません。その疲れを取るために、気分転換と称して、
また違う刺激でごまかすと、そのスパイラルが現代人の心を根深く疲弊させて
いくことになりかねませんから注意が必要です。
 瞑想やシンプルライフが、最近注目されるのもその反動かもしれません。
「静まって私こそ神であることを知れ」と聖書が言うように、一日の中で、テ
レビを消し、スマートフォンを切り、静まる時間を待つ。私はそれを「doから
beへのシフト変換」と言っています。
 まずは、さまざまな刺激でかき消されていた自分の内面の感情の声を聴くこ
とからはじめましょう。誰かにつながる前に、まずは自分自身へとつながるこ
とが大切なのです。「自分が今、ここに存在する」。そこに真の豊かさの原点
があるのです。


『自己受容と他者受容』

 自己受容は、カウンセラーだけの専売特許ではありません。これは、どなたでも必要なことです。人間関係で問題が起きてしまうのは、自分を受け入れていないところに起因することが多いのは言うまでもありません。
 自分をゆるし受け入れた分だけ、他人をゆるし受け入れることができる。自分を受け入れる前は、自分と同じタイプの人を見て苛立っていた。しかし自己受容が深まると、自分を愛するように、相手を受け入れることができるのです。
 また、自分を受け入れる前は、自分と違うタイプの人に対して、「理解不能」と決めつけて敬遠するか、嫉妬してしまいがち。しかし、自分を受け入れると、「あの人は私と違った視点を持っている人である」と尊敬できるようになるのです。その結果、自分と同じタイプの人とも、違うタイプの人とも仲良くできるようになります。
 なぜこのようになるのか?それは自己受容が深まることによって、他人と自分を比較するということが無くなるからです。これは、「あの人より上だ、あの人にはかなわない」といった、優越感と劣等感からの解放とも言ってもいいでしょう。
 自己受容は、人生を豊かにする最強のツールです。

 


『自分の成長に目を向ける』

 人間関係において、自分が不利な立場に置かれると、気がついたら他人のアラ探しをしていることがあります。アラ探しを止められない人の、心の深いところには、劣等感が秘められています。その劣等感をカモフラージュするために、一生懸命人のアラ探しをするのです。
 そして、決定的な他人の落ち度を見つけると、その人に「勝った」という一時的な快感を味わい、それにはまります。しかし、これは一時的な錯覚でしかなく、とても危険なことです。
 一方、感情が安定していて自分に劣等感を抱いていない人は、人の欠点が気になりません。そんなことより、関心があるのは、いかに自分を成長させることができるか?です。更に言えば、人のアラ探しをしているよりも自分の成長のために知恵と時間を使うのです。
 人の欠点が気になって仕方がないとき、心配しなければならないのは、自分の心の方かもしれません。もしかして、最近、人のことが気になって仕方ないのは、自分自身に対して自身を失っているからかもしれません。人のアラ探しをしている時は、実は自分に気付く良いチャンスなのかのしれません。

 

『成熟した人』

 世界はお金で動いているのではありません。ひっそりと誰にも知られること
なく、知られたいとも思わない大人たちの献身によって、世界は動いているの
です。
 「せっかく生まれてきたのだから、歴史の教科書に載るような人物にもなり
たい」と思うのは子どもなのかもしれません。「せっかく生まれてきたのだか
ら、誰にも知られることなく、これに人生を献げる」という覚悟を持っている
のは成熟した大人です。
 「人のためと書いて偽りと読む」と言ったのは相田みつをさんですが、そん
な自分の偽善を痛感している人だけが、恩着せがましくなく、本当の意味で人
のお役に立てるのかもしれません。「こんなにしてあげたのに…」という愚痴
が出てきたらそれは偽善であった証。本物には、そんな暇がありません。目の
前にある自分の使命に全力を注ぐことに忙しいのです。
 「私は、この世界、この時代にほんの一瞬だけおじゃましている存在である。
この束の間、この身を献げて自分を最高に生きる」。そんな謙虚さと情熱が人
を本物に成熟させるのです。
 「成熟した人間とは、過ちを犯さない人間ではない。憎しみなく自分を献げ
てきた人である」。(作者不明)

 

『最高の味方』 
 『競合他者と手を組む。今は常識』。次々と異業種企業の経営に携わり、各界
から注目されている経営者の原田泳幸(えいこう)氏の言葉です。
 刻一刻と変化するビジネスの世界では、妙なプライドは、自分の身の破滅を招
くことになります。意地を張る時間とエネルギーがあるくらいだったら、活路を
見出すために挑戦することです。
 「ライバルと手を組む」ことは大きな活路になります。アップルに返り咲いた
スティーブ・ジョブズ氏が、最初にしたことは、宿敵ビル・ゲイツと組むことで
した。
 実は、ライバルほど組みやすい相手はいません。どうしても気になるのがライ
バルです。いつも意識しているので、ライバルのことを否が応でも知り尽くして
しまいます。おそらくライバルもあなたのことを同じように気になっているはず
です。であるならば、互いのことを良く知り合ったライバルと手を組むことは、
最も効率のいい知恵です。「敵は自分の鏡」であり、実は「最高の味方」なので
す。


『花のある人』 

 「不幸を勇気で乗り越えることができる人間ほど、尊敬を集める存在はない」とルキウス・セネカ(古代ローマの哲学者)は言いました。
 優秀なリーダーとは、失敗を犯さない人ではありません。その失敗から逃げないで、立ち向かい、乗り越え、宝に変えていく人です。その後ろ姿を部下たちはちゃんと見ています。どんなにすぐれた研修よりも、失敗したときのリーダーの生き方が、有能な部下を育てることになるのです。
 その部下もまた現場で失敗することがあるでしょう。そのときに真っ先に頭に浮かぶのは自分を育ててくれた上司です。上司がどう失敗に向き合っていたか、そのときの考え方、立ち振る舞い、言葉、真剣さ、誠実さ、息づかいに至るまで克明にそのシーンを思い出し、自らの現実に向き合っていきます。
 「逆境の中で咲く花は、どの花よりも貴重で美しい」と言った人がいましたが、本当の意味で「花のある人」とは、逆境の中で自分ならではの花を咲かせることのできる人です。その花からあふれ出す香りが、人々の心を鼓舞し、成長させるのです。
 

自分を慈しむ
 「よく田中先生が言う『自分を慈しむ』とは、どういう意味ですか?」と
質問をいただきました。あなたは、日々どう自分を慈しんでいますか?
(1)自己発見をすること。
 自分は80点だと思っていたのに、様々な出来事を通して30点の自分で
あると発見する。時代の価値観は、「80点より90点の自分のほうがいい」
と迫ってきますが、その結果、等身大の自分を見失い、背伸びしすぎて、疲
弊しているのが現代人の心です。「自分ってこの程度だったの?」と思った
時こそチャンスです。「こんな自分もいたのか?」とその自分を発見するこ
とができ、自分を慈しむ第一歩です。
(2)自己批判をしないこと。
 自分を最も糾弾し、いじめているのは、他の誰でもない自分自身です。ど
んな自分であっても、否定せず、かばってあげましょう。「誰も完璧な人は
いない」「全てダメなわけではない」、そんなやさしい自分へのまなざしが、
あなたの心を癒します。
(3)自己肯定すること。
 どんな自分も、かけがえのない自分の一部として認め、丁寧に肯定するプ
ロセスこそ自分を慈しむことです。
 

『運命のカギ』 
 車を長持ちさせるコツをご存じですか?やさしくドアの開閉をすることです。
2、3年では分かりませんが、5年以降になると歴然と差が出てきます。車を
いたわりながら閉める。感謝を込めて閉める。小さな習慣の積み重ねが、車だ
けでなく私たちの心にも大きな違いをもたらしてくれます。
 「習慣は第二の天性なり」と言いますが、身についた習慣は、知らぬ間に深
く私たちの心に染み込み、いつしか生まれつきの性質のようになります。医師
の奥村歩(あゆみ)さんは「脳の習慣回路が完成するのは一ヶ月はかかります
から、習慣化のためには『一ヶ月は続ける』ことを目標にしましょう」とおっ
しゃいます。確かに一ヶ月続けることは、一つの目安になります。習慣になれ
ば、私たちは続けることができます。歯磨きや洗面はどんなに疲れていても、
私たちはします。それは習慣になっているからです。
 あなたの運命のカギを握っているのは、言うまでもなくあなたの習慣です。
あなたの今日の「コツコツ」かつ「コツコツ」が、あなたの人生を大きく拓い
ていきます。  

 

『どんな言葉を届けたいですか?』
 自分が口にする言葉ほど、あなたに影響するものはありません。実際に口にした言葉はその言葉の善し悪しに関係なく、あなたの元に届けられます。捜し物をしているときに「見つからないなー」と言っていると、なかなか見つかりません。また、「最近は物忘れがひどくて・・・」などと言っていると、本当に忘れっぽくなったりしてしまいます。
 「疲れた」と言ってしまうことで、余計に体が疲れてしまいます。ですから相撲の世界では、稽古のとき「疲れた」とは言わずに「力が入りました」と言って「疲れた」という言葉が自分に届かないように注意しているそうです。一方で「ありがとう」を言うと「ありがとう」がやってきます。実際にありがたくない場面であっても口に出して「ありがとう」と言ってみることです。そうすると、その時は感謝できない出来事であっても、いずれ「ありがたい」と思えるようになります。
 あなたにはどんな言葉を自分に届けていますか?自分が届けてほしい言葉を沢山言いましょう。あなたに届いた素敵な言葉はあなたを希望で照らし、周りの人も元気にします。「・・・あらゆる病を癒せる音楽、それは温かい言葉だ」(エマーソン)
   

 『あなたが喜ぶとき』

 「あなたはどんなときに喜びを感じますか?」
 現代人は、喜びよりも楽しみを求めがちです。それも大いに素敵なことです。
家族旅行や、旧友と再会できる同窓会など、ワクワクする楽しみはたくさんあり
ます。
 喜びと楽しみの違いは、『楽しみが外からやってくるのに対して、喜びが内側
から来る』点です。
 「本当の喜びは内から来る。深い自分との交わりから来る。たとえどのように
境遇が変化しても、その状況に支配されることなく、いつも喜ぶことができる」
とA.K.ゴールドマンは言いましたが、自分の満足を満たすための楽しみは、外
からくるものであり、喜びとは異質のものです。
 「楽しみをやり尽くすところに、喜びがある」というのは、多くの人が陥り
やすい錯覚です。人に本当に必要なのは、、内側から生まれてくる喜びです。
 湧き出した喜びは、あなたにしか味わうことができません。喜びを見出すから
こそ、私たちは自らの人生を「意味と価値」のあるものにしていくことができる
のです。喜びは、幸福の源です。  

 

問題なくして利益なし』 

 企業コンサルタントとして、活躍中のヘンリー・クラウド氏の本、『リー
ダーの人間力』にこんな事が書かれていました。ヘンリー氏が、ある企業の
会議室に通されました。そこには、ある言葉が大きく書かれていました。あ
まりのインパクトに、ヘンリー氏の目が釘付けになったそうです。「問題な
くして、利益なし」。「問題解決こそが、我が社の大きな利益を生む」とい
うこの理念こそが、この社会が成長し続けている理由なのだと、直感的に分
かったそうです。「問題があること自体を異常事態」と思っている人にはな
かなか生まれてこない考え方です。
 宝はいつも「問題、ピンチ、試練」という「包装紙」に包まれて我々の前
に現れます。だから、どうしても人々は、それらを避けて通りすぎようとし
ます。しかし、成功者たちは知っているのです。「その包装紙を破りさえす
れば、必ず利益が自分のところに半ば自動的に転がってくる」ことを。成功
者には、問題の宝の山に見えるかもしれません。
 あなたの前にも、宝が包まれたままで放置された問題が、必ずあるはずで
す。包装紙を破りましょう。宝が中から輝き出します。

 

   田中 信生 著 『週間一元ファックス 2015年11月4日第679号』
 (トータル・カウンセリング・スクール発行/⇒ http://www.kojochurch.com )

 

 

信頼関係という根
 

 日本には、台風がやってきて今年は特に大きな被害が出ました。アフリカや
オーストラリアにはサイクロン。アメリカにはハリケーンがやってきます。い
ずれも甚大な被害を出すことはご承知の通りです。
 ある町をハリケーンが襲いました。大きな被害が出た一方、ライブオークと
言われる樫の木の並木道は、ほとんど被害を受けませんでした。その理由は、
樫の木が一列に並んで植えられると、その根が絡み合うだけでなく結合してい
るからです。互いに水や栄養を分かち合い支え合うため、ライブオークは地面
によりしっかりと根を張ることができるのです。その結果ハリケーンが通って
も、影響を受けることはほとんどなかったのです。
 一本では、どうすることもできない自然の猛威であっても、互いに助け合う
ならば、立ち向かっていくことができるのです。自立とは、だれの助けも借り
ないで生きていくことではありません。自分のできることは精一杯やり、でき
ないところは「助けて下さい」と謙虚に頭を下げることができる人こそ自立し
た人です。信頼関係という根を張った人の人生は、容易に折れることはありま
せん。


   田中 信生 著 『週間一元ファックス 2015年10月7日第675号』
 (トータル・カウンセリング・スクール発行/⇒ http://www.kojochurch.com 

 

世界を変える言葉

 

 キング牧師が「私には夢がある」と大演説をし、人種差別撤廃に向けて歴史が
大きく動きました。実際キング牧師の演説を聴いた何人もの若者が、その後政治
家になりました。その一人はこう言っています。「あの演説を聞いたあと、何も
無かったかのように元の生活に戻ることはできませんでした。何かをせずにはい
られなかった…」。
 アメリカ大統領の就任演説でジョン・F・ケネディーは、「国家が君のために
何をするかではなく、君が国家のために何ができるかを問いなさい」と、有名な
名言を残しました。この言葉に心揺さぶられた人々が、ボランティア団体を次々
と立ち上げ、アメリカ合衆国だけでなく、世界中で今も大きな人道支援を続けて
います。
 たった一つの勇気ある言葉が世界を変え、歴史を動かします。たった一つの温
かい言葉で、救われる命があります。人が言葉で励まされ、言葉で救われます。
「はじめに言(ことば)があった」と聖書は雄弁に語っていますが、言葉は、ま
さにすべてを生み出す源です。温かい言葉を語りましょう。前向きな言葉を語り
ましょう。あなたが発した言葉が、やがて世界を変えるのです。

 

  田中 信生 著 『週間一元ファックス 2015年8月26日第669号』
(トータル・カウンセリング・スクール発行/⇒ http://www.kojochurch.com )

 

 

あなた色のシンデレラ

 

 初の女性大統領と噂されて久しいヒラリー・クリントン。かつて大統領夫人
時代、ガソリンスタンドの男性が彼女に親しげに手を振りました。彼女は側ら
にいる夫のビルにささやきました。「あの人昔の私のボーイフレンドよ」。す
るとビルは、「へえーよかったね。僕と結婚していなかったら、君はこの田舎
町で、ガソリンスタンドをやっている男の奥さんになっていたんだね」と言い
ました。すると「何言っているのよ。私と結婚していたら、あの人がアメリカ
大統領になっていたのよ」。海千山千の夫婦ならではのお話です。
 結婚について相談を受けることがあります。女性は何歳になても「白馬の王
子様」を待っていることに驚きます。もちろん、その期待が大きければ大きい
ほど、なかなかまとまる話もまとまりません。そんなとき、本人の前では申し
上げませんが、私は心の中でこう言っています。「白馬の王子様はいません。
いつまでも白馬の王子様を待っているより、あなたが素敵なあなた色のシンデ
レラになればいい。そうすれば、誰と結婚しても相手は白馬の王子様になりま
す。」
 人に幸せにしてもらおうと思っている限り幸せにはなれません。幸せは自分
持ち、あなた色に輝きましょう。

 

  田中 信生 著 『週間一元ファックス 2015年8月5日第666号』
(トータル・カウンセリング・スクール発行/⇒ http://www.kojochurch.com )

 

 『ライオンの彫刻』

 
 ある彫刻家が、大理石の固まりからそれは見事なライオンの彫刻を造りました。それを見た人が感心して「どうやったら、こんな素晴らしい作品を彫り出すことができるのですか?」と尋ねると、その彫刻家はこう答えました。「それは簡単です。ライオン以外のものを捨てるのです」。プロはやはり言うことが違います。
 人生も同じではないでしょうか。「いかに集めるか?」の前にまず「何を捨て
か?」を考えることが、あなたの人生を芸術作品にする一歩です。
 「革新の鍵は、捨てることにある」と言ったのは今もブームが続いているドラッカーですが、逆に考えれば「成長できないのは、捨てられないから」ということができるでしょう。もし、あなたがご自身に対して成長をお感じになっておられないであれば、「今自分は何を捨てる必要があるのだろうか?」と考える時なのではないでしょうか。捨てる勇気が、あなたを一歩前進させる力になります。
 捨てると気がつくのですが、「何で自分はこんなものにずっとしがみついていたのだろう?」と不思議に思うものです。物事の本質を見抜く目が養われた証です。
 

  田中 信生 著 『週間一元ファックス 2015年6月24日第660号』
(トータル・カウンセリング・スクール発行/⇒ http://www.kojochurch.com )

 

 

『置かれたところで』


 大河ドラマで注目されている吉田松陰。幕末の志士たち約90名を、たった
二年数ヵ月で育てたことは伝説です。さらに驚くのは、軟禁されていたにも
関わらず、ひとりひとりの個性に合わせた対話型の教育をしたことです。囚
われの身であっても、世界を変えられることを雄弁に語っています。
 明治維新のもう一人の立役者・西郷隆盛もまた、二度島流しに遭い、狭い
牢獄の中で過ごします。にもかかわらず、獄中で多くの子どもたちに読み書
きを教え、島民に慕われます。その功績が一助となり獄を解かれ、歴史の表
舞台で大活躍をします。
 キリスト教の礎を築いたパウロもまた何度も投獄されました。その獄中で
讃美歌を歌ったことが新約聖書に記されています。パウロに感化された看守
とその家族全員が信仰を持った話は有名です。
 「現代人は獄中にいないのに、獄中にいるかのように生きている」と評し
た人がいましたが、たとえどんな状況にあったとしても、あなたの心までつ
なぐ鎖はありません。置かれたところであなたの花を咲かせましょう。 
 

  田中 信生 著 『週間一元ファックス 2015年7月22日第664号』
(トータル・カウンセリング・スクール発行/⇒ http://www.kojochurch.com )

 

 『何であの人は…』

 

「自分でも自分をなかなか変えられないのに、『何であの人は変わらないの?』
と言うのはおかしくありませんか?あなたが変わればいい。あなたが変わればすべてが変わるのです」とメッセージしたところ、何人もの方が「ウーン」と唸っておられました。
 「何であの人はこうなんだろう!」「なんであの人は変わらないんだろう?」。誰しもが突き当たる人間関係の壁です。人はどうしても、自分を変えようとしないで、相手を変えようとしがちです。これこそが、ストレスの源です。自分は成長しようとせず、相手を変えようとする考え方を改める必要があります。成長を心がけている人だけが、相手にちょっとアドバイスをすることができるのです。
 さらに言うなら、成長し続けている人は、自分を成長させることに精一杯で、人のことまで構っていられないというのが本音です。ならば、「あの人が変わってくれたら…」という愚痴は、厳しく言えば「私は成長していません」と言っているのと同じです。人が変わってくれるのをひたすら待つ時間とエネルギーを、自分の成長のために使いましょう。
 

  田中 信生 著 『週間一元ファックス 2015年5月27日第656号』
(トータル・カウンセリング・スクール発行/⇒ http://www.kojochurch.com )

 

『大丈夫あなたは悪くない』
人から否定されることは、決して快いものではありません。特にその言い方が
乱暴かつ陰湿だと、自分の存在まで否定されたかと落ち込む人がいます。
 しかし、よく考えてみると、その人があなたを否定したからと言って、すべて
の人から否定されたわけではありません。その人が、どんなに影響力のある存在
であったとしても、所詮一人であることは変わりません。
 よく「みんな、私を嫌っている…」というお子さんがいますが、「みんなって
誰?何人いるの?」と尋ねると、多くても4~5人です。大人もそう変わらない
のではないでしょうか?あなたを否定する人よりも、あなたの存在を喜び、あな
たを肯定してくれる人の方が、実は断然多いことを忘れてはなりません。
 自分が否定されたとき、思い出して下さい。あなたのことを大切に思ってくれ
ている人たちの笑顔を。世界中が敵に思えたのは束の間であり、実は多くの味方
がいることに気づきます。
 さらによく考えると、あなたを否定したその人も、あなたのすべてではなく、
あなたの一部分を否定したわけではないでしょうか?全否定されたわけではあり
ません。大丈夫。あなたは悪くない。あなたは大切な存在です。


  田中 信生 著 『週間一元ファックス 2015年4月29日第652号』
(トータル・カウンセリング・スクール発行/⇒ http://www.kojochurch.com )

 

 

『前に進む力』

 ある会社では、大きな失敗をして会社をリストラされた人を、敢えて探し出してスカウトし、社員にしているそうです。その理由は、「その失敗で、その人は相当成長しているに違いない。その経験を、我が社で存分に活かしてもらいたい」のだそうです。成功している会社は、やはり考え方が魅力的です。
 人は皆、自分株式会社の社長です。あなたが経験したことは、どんなことであっても、すべてあなたの心の成長の糧になります。人生に捨てるべき過去などありません。自分と向き合って、感謝してその現実を受け止めるならば、それはすべて前に進む力に変わるのです。
 自分と向き合う最初の一歩は、自分の感情と向き合うことです。同じ涙でも、うれしさ、悲しさ、楽しさと、様々な感情を表現するように、自分の中に織りなす様々な感情を意識して感じることはあなたの心を豊かにします。気持ちを言葉にし、ノートに書いてみるのも良い方法です。忙しい日々をおくっていると、つい自分の心に向き合うことがおざなりになりがちです。自分の気持ちに耳を傾けましょう。
あなたの心が成長していきます。

 

  田中 信生 著 『週間一元ファックス 2015年3月25日第647号』
(トータル・カウンセリング・スクール発行/⇒ http://www.kojochurch.com )

 

 

『これさえあれば、すべてある』

 

 村田諒太選手。ロンドン・オリンピックのボクシング金メダリストです。今は
プロに転向し活躍しています。オリンピック直前の村田選手の様子を追ったドキ
ュメントがありました。自宅の冷蔵庫に、「オリンピックで金メダルを取れまし
た。ありがとうございました。村田涼太」と張り紙がはってありました。
 祈りには「~して下さい」という請求書の祈りと、「~して下さって、ありが
とうございました」という領収書の祈りがありますが、まさに村田選手の張り紙
は「領収書の祈り」の見本です。希望は先取りすると叶います。実は、この張り
紙は、村田選手の奥様が張ったものだそうです。村田選手の金メダルは、領収書
の祈りと奥様の愛が勝ち取ったものだったのです。
 「何が無くとも祈る心は有る。是(こ)れさえあれば、我に万物ありである」
と言ったのは明治・大正と活躍した思想家・内村鑑三ですが、祈りには、無から
有を生み出す力があります。「あれが足りない、これが足りない」とつぶやくと
きに、本当に足りないのは「祈り」です。祈りは天を動かします。

 

  田中 信生 著 『週間一元ファックス 2015年2月4日第640号』
(トータル・カウンセリング・スクール発行/⇒ http://www.kojochurch.com )

 

『リュックの中身』

 

日本電産の創業者、永守重信さんは、日本を代表する名経営者です。その
迫力ある名言は、人々の心を捉え奮い立たせます。その中から一つ。
「向こうから困難さんがやってくる。
 誰でも困難からは逃げたい。
 だから君も困難さんから逃げたいだろう。
 しかし困難さんあらにげてみろ。
 困難さんは脇を通り過ぎていくが、ひょっとその背中を見たら、後ろに
 『解決策』というリュックを背負っている。逃げたら解決策も逃げて行
 くんだぞ」。
「困難から逃げるな」とはよく聞きます。しかし、その理由を聞くことは
少ないように思います。この永守さんの言葉は、単なる精神論ではない、
目の前の困難にい思わず挑戦したくなるユーモアと励ましに満ちています。
 さらにもう一つ。「危機ほど楽しいものはない。困難と出合うたびにそ
う思う。克服することで、会社がますます強くなるからだ」。この言葉の
「会社」を「自分」に換えて読んでみると、困難が自身を強くするものだ
ということがわかります。これまでの人生にあった、逃げたくても逃げら
れなかった試練困難が、あなたを強くし、今のあなたをつくったのです。
今年も、リュックの中身が楽しみですね。

 

 

『失敗はなぜ大切か?』


 失敗は誰もがしたくないものです。しかし、失敗しない人は誰もいません。
失敗したときは、潔くその失敗を受け止めたいものです。なぜなら、その失敗
によってあなたは大きな収穫を得ているからです。
 失敗は人を謙虚にします。「自分が失敗するはずがない」という過信は、人
間を傲慢にします。「あまりに能力が高すぎて失敗を経験したことのない人は、
謙虚さを学ぶ機会を逸してしまうので、人生という長い目で見ると大きな損失
を被っている」と言った人がいましたが、示唆に富む言葉で す。
 かのドラッカーもこう言っています。「間違いや失敗したことのない者を信
用してはならない。そのような者は無難なこと、安全なこと、つまらないこと
にしか手を付けない。人は優れている人ほど多くの間違いをおかす。優れてい
る人ほど新しいことを行うからである」。
 失敗は、チャレンジした証です。結果は失敗であったとしても、チャレンジ
した分その人は成長しています。失敗は成長の証でもあります。幼児性の強い
人は、万能感が強く自分の失敗をなかなか受け入れることができません。逆に
成熟した大人は、失敗から多くのことを学び、さらに謙虚に成長を続けていき
ます。

  田中 信生 著 『週間一元ファックス 2014年12月10日第632号』
(トータル・カウンセリング・スクール発行/⇒ http://www.kojochurch.com/ )

 

『ダルビッシュのコンプレックス』

  大リーグで活躍しているダルビッシュ投手は、実はルックスがコンプレックスだったそうです。彼のお父さんはイラン人、お母さんは日本人で、彼はハーフ[ダブル]です。小さい頃から、自分が日本人であることを誰からも認めてもらえないような思いを抱えて生きてきました。

 しかし、野球に打ち込み、努力を続けることで、自らのアイデンティティを確立していったのだそうです。コンプレックスをエネルギーに変え、さらに自分を大きく飛躍させるダルビッシュ投手に、私は素直に感動します。
 誰の人生にも苦しみはつきものです。ただし、その苦しみにどう向き合うかは、その人自身の選択にゆだねられています。ダルビッシュ投手の場合は、「自分が何者か分からない」という根源的な苦しみでした。かれは、そのどうあがいても逃げられない自分の現実をしっかりと受け止め、「野球をすることによって、自分のアイデンティティを確立する」という選択をしました。その結果、今の彼の活躍があるのです。
 人生とは、苦しみに対して、あなたがどう向き合い何を選択したかの集積です。そこから、真のあなたらしさが輝きます。

  田中 信生 著 『週間一元ファックス 2014年10月29日第626号』
(トータル・カウンセリング・スクール発行/⇒ http://www.kojochurch.com )

 


『私ぐらい幸せ者はいません』

 
 唐突ですが、「私ぐらい幸せ者はいません。」と言ってみて下さい。そして、「なぜそうなのか?」その理由を紙に書いてみて下さい。きっと、幸せに囲まれている自分に気づかれるでしょう。幸せとは、「なる」ものではなく「気づく」ものです。
 「幸せの青い鳥はきっとどこかにいる」と、青い鳥を探すことに人生を費やされませんように。「幸せの青い鳥はどこにでもいる。いや、もう既に今自分の肩にとまっていた」と気づくことが、本当の幸せです。
 「自分の幸せを数えたら、あなたはすぐに幸せになれる。」と哲学者ショーペンハウアーは言いましたが、現代社会に住む私たちは、この幸せの原点を忘れがちです。原点に帰りましょう。原点はいつも希望の出発点です。更に言うと、辛い経験の中にも幸せの種がまかれています。「たしかに、あの経験は辛かった。でも、そのおかげで…」ということが、あなたの人生にも必ずあるはずです。
 気の遠くなるような困難を乗り越えた私たちの先輩の言葉です。「僕くらい幸せな者はいない。過去の苦しみを楽しんでいるんです。これが人生」
(出光左三 出光興産創業者)

 

  田中 信生 著 『週間一元ファックス 2014年8月27日第617号』

 

 

『道が開かれる条件』


 豊かな人生のマスターキーは、もう一人の自分と仲良くなることです。自分と仲良くなり、自分を愛するに従って、人生の道は自ずと開かれていきます。たとえ、道がなかなか開けず見えなかったとしても、苦しみ、もがいている自分自身へ、どれくらい励ましの言葉を自らがかけることができるか、どれくらい多くの慰めの言葉を自らにかけてあげられるかが、あなたのこれからを生きる力になります。
 この力こそ、あなたの本当の実力です。この実力を育てると、何をやってもうまくいきますし、たとえ一時的にうまくいかなくても、そこを乗り越え、逆にチャンスに変えてしまいます。本当の実力は、道が開かれない時に育つものです。何度もスポーツで全国制覇を成し遂げている学校の学長さんがこう言っていました。「精神力の強さとは、もうダメだという限界のところで、自分自身を励ますことのできる能力です」。
 今できることをコツコツとやりながら、道が開かれるタイミングをじっと待つ。そのプロセスは、時に辛く、一人涙するときもあるでしょう。しかしそこを耐え、自分を励まし続けた人のみに、道は開かれるのです。
  田中 信生 著 『週間一元ファックス 2014年8月20日第616号』
(トータル・カウンセリング・スクール発行/⇒ http://www.kojochurch.com)

 

 

『どうせ見抜くのなら』

 

「下、上を知るには三日。上、下を知るには三年」という言葉があります。
その意味は、「部下は上司を三日もあればだいたい見抜いてしまうが、上司が部下を知るのには三年かかってしまう」ということです。上司との人間関係を制するものは、仕事を制するといってもいいでしょう。
 上司を反面教師にする人がいますが、注意が必要です。反面教師にするということは、上司のダメなところだけに注目し、「ああはなるまい」と思うことです。ダメなところだけに注目していると、「人は触れる者に似る」ので、上司のダメなところを自ら継承してしまうことになります。気をつけたいですね。
 「部下は上司を三日で見抜いてしまう」と先に述べましたが、どうせ見抜くのなら上司の長所を探しましょう。
 “上司のいいところ”を探して真似ることこそ、あなたの成長のカギです。
また、そのような眼差しで見つめられていることを、上司は一瞬で気がつくでしょう。そのような眼差しをむけてくれる部下のことを知るのに、三年はかかりません。この真理は、すべての人間関係に活かすことができます。

 田中 信生 著 『週間一元ファックス 2014年7月2日第609号』


(トータル・カウンセリング・スクール発行/⇒ http://www.kojochurch.com )

 

 

『主語は“自分”』 

 アルコール依存性で苦しんでおられる方々がいます。ご本人だけでなくその御家族も大変なご苦労をなさいます。
 何十年間も苦しんだ末に、その苦しみから解放された方のお話を伺いました。『「酒が自分をダメにした。酒さえこの世になければ」と言っていたのですが、ある日から「“酒が”ではない。“自分がだ”」と目を覚まされました。主語を“酒”から“自分”に変えたところから人生をやり直すことができたのです。』と教えて下さいました。
 これは何もお酒に限りません。「自分が不幸なのは、世の中のせいだ。自分の生い立ちが悪かったからだ」とグチを言っている人は、みな主語が“自分”ではない別のモノになっているのです。あなたの人生の主語は、いつも“自分”です。「他人や状況や親が悪い」と思っている人生から、「すべては自分から始まる。自分が主役、主語は私」と主客を転換しましょう。
 人生の主役を自らが担うことこそ、人生の目的であり、幸せの最短距離です。

 田中 信生 著 『週間一元ファックス 2014年5月21日第603号』
(トータル・カウンセリング・スクール発行/⇒ http://www.kojochurch.com )

 

 

『人生の金メダル』

 今年二月に行われたソチオリンピック男子ショートプログラムで世界歴代
最高点を出し、金メダルを取った羽生結弦選手のことを皆様もご存知かと思
います。
 彼は、仙台で被災し、それまで練習で使っていたリンクが使えなくなり、
復興支援のためのアイスショーの合間をぬって練習していたそうです。さら
に、彼には持病の気管支喘息があり、他の選手の3分の2しか練習できないと
いう状況でスケートを続けてこられました。そのような様々な試練、困難を
経験し、その上19歳の若さでありながら、羽生選手は、なぜオリンピックで
あのようなすばらしい演技をすることができたのでしょうか。
 注目すべきは本番の心構えでした。各国の代表選手がいる中で、彼は「他
の選手のことを気にせずに自分の演技をすることに集中すれば必ず勝てる」
と自分に言い聞かせたと彼は語っています。そう思えるのはそれだけ自分の
演技に自信を持つための日々の練習があるからです。
 ここぞという時に自分に自信を持っているかどうかは、日々の生活にかか
っています。そのときに、自分に自信を持って挑めるように、一日一日を大
切にしていきたいものです。

  田中 信生 著 『週間一元ファックス 2014年4月23日第599号』

 

 

『子どもの喜び、大人の喜び』
 
 いつも喜んでいる人の秘密は何か?答えは実にシンプルです。それは、
つねに喜びを選択しているということです。リック・ウォーレンという、
今、アメリカを代表する説教家は「喜びは筋肉に似ている」と言いまし
た。喜びを選択するトレーニングをし続けるならば、鍛えられたあなた
の喜びは、状況を選ぶことはありません。いつでも、どこでも喜ぶこと
ができるのです。
 「〇〇だから、喜ぶ」というのは、子どもの喜びです。「〇〇がある
にもかかわらず、喜ぶ」というのは大人の喜びです。してもらうことを
喜ぶのは、子どもの喜び、してさしあげることを喜ぶのは、大人の喜び。
子どもは、大人の喜びを知りませんが、大人は、子どもの喜びも大人の
喜びも両方知っているので、喜びは二倍になります。
 人は成熟すればするほど、深い喜びを味わえるようになります。あな
たの中に培われた喜びの筋肉が、より深い喜びを生んでいきます。

 田中 信生 著 『週間一元ファックス 2014年2月12日第589号』
(トータル・カウンセリング・スクール発行/⇒ 
http://www.kojochurch.com )

 

『大切にすると、集まってくる』
 
 「大切にすると、集まってくる。」という法則があります。私の知人で
洋服を大切にしている人がいますが、確かに彼は、色んな方々から洋服を
プレゼントされます。さながら、洋服の方で、自ら彼を選んで集まって来
ているように私には見えます。
 お金を大切にする人には、お金が集まってきます。人を大切にする人が
集まってきます。時間を大切にする人は、時間的にゆとりある暮らしをし
ています。チャンスを大切にする人は、チャンスの方から世界を駆けめぐ
って、その人めがけて飛んできます。確かに「大切にすると、集まってく
る。」というのは法則のようです。逆に考えるならば、今自分の周りにあ
るものは、今まであなたが何を大切にしてきたかを証明する確かな証拠と
言えるでしょう。
 それではここで一つ質問があります。「自分を大切にすると何が集まっ
てくるでしょうか?」。私の答えは、「幸せ」です。自分を大切な最重要
人物(VIP)として接するとき、あなたの中に真の充足感と、「この自
分で良かった。」という深い感動が集まってきます。あなたは何を大切に
していますか。

田中 信生 著 『週間一元ファックス 2013年1月2日第531号』
(トータル・カウンセリング・スクール発行/⇒ 
http://www.kojochurch.com )

 

『あなたを支えているもの』
 
 凧(たこ)が空高く舞い上がり、悠々と泳いでいました。そこで凧は思い
ました。「この自分を縛り付けている糸さえなければ、もっと自由に空を飛
べるのに」。そこで凧は自分で自分に結ばれている糸をプチンと切りました。すると、その瞬間、凧は地面に真っ逆さまに墜落してしまいました。とても教えられる話です。
 「これさえなければいいのに」と思っているものが、実は今のあなたを支
えているということがあります。『五体不満足』の乙武さんは、明石家さん
まさんが好きだそうです。その理由は、さんまさんが、いろんな人から欠点
を指摘されても、「そんな自分が大好き!」と言って、にんまり笑ってみせ
るからだそうです。さんまさんは、気がついているのです。自分の欠点こそ、自分たらしめる、自分に無くてはならない大切なものであることを。
 「この困難さえなければ、幸せなのに」と思いがちですが、その困難の中
にこそ、幸せがあるものです。一見「これさえなければいいのに」というも
のにこそ、実はあなたは支えられているのです。

 田中 信生 著 『週間一元ファックス 2012年10月31日第522号』
(トータル・カウンセリング・スクール発行/⇒ 
http://www.kojochurch.com )

 

『人が育つ三本主義』

 「人が育つためには、どうしたらいいのでしょうか?」とよく質問を
いただきます。私は、その答えとしてよく三本主義をお勧めします。
(1)見本、まず、あなた自身が見本になることです。心理学でも人を
成長させる一番の起爆剤は、モデルがいることと言われています。人に
「こうなってほしい。」と思うなら、あなたがまずそう生きること。
「あなたみたいになりたい。」と言われることが、人育ての第一歩です。
(2)手本。次に、手本を示すことです。「やって見せ、言って聞かせ
て、やらせて見て、ほめてやらねば人は育たじ。」の名言のように、ま
ず丁寧に相手にお手本を示すこと。そして、相手ができるようになるま
で、根気よく教え続け、見守り続けることです。そんなあなたの姿勢こ
そ、生きた手本になるのです。
 そして、最後に大切なのは、(3)基本。見本、手本にチャレンジし
ていると、自分が基本をやっていないと、見本にも手本にもなれないと
いうことがわかります。結局一番大事なのは、自分自身が基本を大切に
生きること。人育ては、即、自分育てなのです。
 
 田中 信生 著 『週間一元ファックス 2012年10月31日第522号』
(トータル・カウンセリング・スクール発行/⇒ http://www.kojochurch.com )
 

 

『健康な人はかわいそう?』

 ある名医がおっしゃいました。「健康な人はかわいそうだ。健康が当たり前になって健康のありがたみを感じることができないから」。感謝の反対語は、不平、不満ではありません。感謝の反対語は『当たり前』です。当たり前になると、目の前の幸せが見えなくなってしまいます。逆に当たり
前を感謝しはじめると、あなたの毎日が光り輝きます。
 「もっと豊かに、もっと楽しく」とつい私たちは思いますが、あなたはさらに何を加えますか?「あれも足りない。これも足りない」と私たちは、つい言ってしまいますが、本当に足りないのは感謝の心です。「人生、試練があるとなぜいいのか?」と問われれば、「感謝の心」が研ぎ澄まされるからだと私は思います。試練があると、今まで当たり前だったと思っていたことが、「当たり前ではなく奇蹟だったのだ」ということを実感します。当たり前を感謝すると、当たり前が奇蹟に変わります。あなたは何を感謝しますか?
「感謝の心は昨日の意味を教え、今日に安心をもたらし、明日のビジョンを描いてくれる。」(メロディ・ビーティ)

  田中 信生 著 『週間一元ファックス 2013年9月25日第569号』
(トータル・カウンセリング・スクール発行/⇒ http://www.kojochurch.com )
 

 

 

『自尊心とプライド』 
 「自尊心は高く、プライドは低く」という言葉に出会いました。自尊心と
プライドとはどう違うのでしょう?
 プライドが高い人の多くに見受けられる事ですが、その人のあずかり知ら
ないところで、自分自身に劣等感を感じていることがあります。その人のプ
ライドの高さは、その人の劣等感の裏返し。高飛車な物の言い方をしたりす
るのは、自分の強い劣等感をかき消そうと躍起になっている証と言っていい
かもしれません。
 一方、自尊心が高い人は、ことさらに自らへ劣等感をいだいていないので、
劣等感の反動としてのプライドは影を潜めます。「このままの自分が好き」
という自尊感情が高まれば高まるほど、結果としてプライドは低くなります。
まさに「自尊心は高く、プライドは低く」です。
 本当の意味で謙虚な人とは、そのままの自分を愛している人です。本当の
謙虚さは、ありのままの自分を愛することから始まります。


  田中 信生
著 『週間一元ファックス 2013年7月24日第560号』
(トータル・カウンセリング・スクール発行/⇒ http://www.kojochurch.com)

 

 

『being』は傷つかない
 
 「人を批判したくなる時は、自分に自信がないときが多いように思います。」と
スタッフの一人が正直におっしゃいました。確かに、人を批判したときに味わう一
抹の優越感は、自分の自信の無さをごまかすには一時的な効果があるかもしれませ
ん。しかし、その後に味わう虚無感はいい知れないものがあります。そして、その
虚無感を埋めるために、また新たに批判する相手を探すというスパイラルにはまる
ことになります。明治・大正と活躍した日本の偉大な思想家であり、近年あらたに
脚光を浴びている内村鑑三は「批判される者となれ、批判する者となるなかれ」と
言いました。
 実は、あなたを批判する最大の迫害者は、他の誰でもない自分自身です。極論を
言ってしまえば、どんなに批判されようとも、自分自身がそれを認めなければ、そ
の批判はあなたを致命的に打ちのめしたりはしません。人を批判したくなる時、そ
れは自分の自信の無さの証。人に批判された時に落ち込むのは、自分の存在価値を
人お評判に置いていただいた証しです。あなたのbeing(存在・いのち)は決して
傷つくことはありません。

  田中 信生
著 『週間一元ファックス 2013年6月26日第556号』
(トータル・カウンセリング・スクール発行/⇒ http://www.kojochurch.com )

 

 

  『魅力的な人』

 

  「早く、やすく、おいしい」をモットーに繁盛していたお寿司屋さんがありました。ところが、店主はそれ以外にお客様に楽しく食べてもらう方法はないだろうか?と日夜考えていました。ある日、ビール工場に見学に行った時、次々とビールが詰められている様子を見ながら、アイディアがひらめきました。そこで生まれたのが回転寿司です。今は日本ばかりでなく、世界中で大人気です。
 常識を脇に置いて、視点をガラリと変えると、そこから誰も想像し得なかったアイディアが生まれます。魅力的な人とは、魅力的な視点を持っている人です。例えば、つまずいて転んだ時、「何でこんな所に段差があるんだ!」と不機嫌になることもできます。しかしある人は「地球が私にハギングしてくれたの!」とニッコリ笑っておっしゃいました。その笑顔はとても魅力的でした。目の前の出来事を、天国と取るか地獄と取るかは、あなたの考え方次第なの
です。脳に汗をかきましょう。宝はいつも目の前にすでにあるのです.

 

田中 信生 著 『週間一元ファックス 2013年6月19日第555号』
(トータル・カウンセリング・スクール発行/⇒ http://www.kojochurch.com )

 

 

 

『牛タンとトロ』
 

仙台の牛タン屋さんには、いつも長い行列ができています。戦後アメリカの食文化が仙台にも入り、たくさんの牛肉が食べられるようになりました。ところが、タンの部分は捨てられていました。ある焼鳥屋の店主が、そこに目をつけ、試行錯誤の末、生まれたのが牛タン焼きだったのです。
 マグロのトロは、高級食材。しかし大正時代までは捨てられていました。ある日、市場の人が、仕入れに来ていた寿司屋さんに、捨てる直前のマグロの脂身を、「これは捨てるところだからタダで持っていっていい」と分けてくれました。
 その日、一人のお客さんから「ここの寿司のほとんどのネタは食べたよ。変わったネタないの?」とリクエストがありました。そこで、その持ち帰ったマグロの脂身で握ったお寿司を差し出すと、そのお客さんは「うまい!」と大変喜ばれたそうです。それから、そのお客さんは来店する度に「あのトロ~としたの、握って。」と注文されるようになり、トロという言葉が生まれたと言われています。
 常識を疑い、固定概念から解放され、新しい視点で日常を振り返る時、宝は、実は目の前にあるものです。
  田中信生 著 『週間一元ファックス 2013年5月8日第549号』
(トータル・カウンセリング・スクール発行/⇒ http://www.kojochurch.com )

 

『未来・土台・使命』
 あっという間に今年も三月後半を迎えています。来月は年度が変わります。一月に今年の目標を立てることが出来なかった方は、今が再チャレンジのチャンスです。また一月に立てた目標や計画を検証するにも、今が最適の時です。いずれにせよ、次の三つの事を心がけると、あなたの13年度はより充実したも
のになります。
 ①未来を描く。
 希望を描く力は、人間だけに与えられた特殊能力です。「将来の不安」を打ち破るカギは「将来の希望」を明確に描くことです。
 ②土台を明確にする。
 土台は目には見えませんが、土台がなければ建物は建ちません。目に見えるものは実は目に見えないものに支えられています。あなたの人生の土台は何ですか?これが明確になると、あなたの未来は自ずと見えてきます。
 ③使命感を持つ。
 人生の土台の核は、あなたの「使命感」です。使命は「“いのち”を使う。」と書きますが、あなたは何に“いのち”を使っておられますか?使命感が定まると、何が必要で、何が不必要なのかが見えてきます。
田中 信生 著 『週間一元ファックス 2013年3月20日第542号』(トータル・カウンセリング・スクール発行/⇒ http://www.kojochurch.com)

 

 

『夢を実現させる力』(5月2日,2013年)
 アメリカで大統領の中の大統領と言われるのは、皆さんご存知のアブラハム・リンカーンです。彼は大統領になるまで何度も落選が続き、神経衰弱にもなり、苦労を重ねました。にもかかわらず、あきらめなかった“不屈の精神”が、彼を最も偉大な大統領にしたことは言うまでもありません。
 実は、彼が大統領になることができた“もう一つの資質”があったことを先日伺いました。リンカーンが大統領選挙で各地を回っていたとき、ある日、少女から手紙をもらいました。それには「リンカーンさん。お顔がやせているので、ひげを生やしたらきっとハンサムになりますよ。」と書かれていました。それがキッカケとなって、リンカーンはあのトレードマークの立派なひげを、生やすようになりました。彼が大統領になったのは、その後間もなくでした。子どもさんの声にも耳を傾け、良いものを吸収しようとする彼の謙遜な心が、リンカーンを偉大な大統領にしたといっても過言ではありません。
田中 信生 著 『週間一元ファックス 2013年4月24日第547号』
(トータル・カウンセリング・スクール発行/⇒ http://www.kojochurch.com )

 

ある覚醒体験!

白取春彦さんのケアノート「突然苦しさ消えた ー 父の介護やるしかない」(読売新聞)(リンクはここ)「事実を認める、ありのまま受け入れる」、というある日突然の覚醒体験が記されています。

家族会員による文集「希望」はこちらから

岩手県安代の「希望の丘」への研修旅行はここ